目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 単語と文法の基礎を固める
    2. 長文問題に取り組む
    3. 英文和訳に取り組む
    4. 英作文に取り組む
    5. 過去問・模擬試験を用いた演習

1. はじめに

九州大学は福岡市に拠点を置く、九州地方の中で唯一の旧帝国大学です。九州地方では最もブランド力が高く、就職率も最も高いことは言うまでもありません。2011年には創立100周年を迎え、それに伴って数年前から移転を行っています。移転計画は3つのステージに分けて行っており、現在は第3ステージの最中です。

学部を見てみると、学生数は圧倒的に工学部が多く、理系に強いイメージがあります。また、経済的に通学が困難な学生のために独自の奨学金制度が充実しているのも特徴です。学力があり、やる気のある生徒はどんどん挑戦してみると良いでしょう。

入試問題に関しては、旧帝国大学というだけのことはあり攻略するのは容易なことではありません。センター試験では5~6教科、7科目が課され、数多くの教科をバランスよく伸ばしておく必要があります。次章から、九州大学英語の攻略に必要とされるポイントと対策、傾向、勉強法などを解説していきます。

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2. 概要

2.1 試験日

2月25日
10:00-12:00 外国語
14:00-16:30 数学(文系は14:00-16:00)

2月26日
10:00-12:00 国語(経済工学科は10:40-12:00) / 10:00-12:30 理科
14:00-15:30 地理歴史(文学部) / 14:00-16:30 面接(医学部生命科学科)

2.2 試験範囲・試験時間・解答形式

(試験範囲)
コミ英I・コミ英II・コミ英III・英表I・英表II、ドイツ語、フランス語から1科目選択。

(試験時間)
120分

(解答形式)
全問記述式

2.3 配点

文学部:150/500点
教育学部:200/600点
法学部:200/600点
経済学部:200/600点
理学部、医学部医学科、歯学部、薬学部、工学部、芸術工学部:200/700点
農学部:250/750点

2.4 出題の傾向と特徴(概要)

九州大学の英語は、内容説明問題や英文和訳問題など一般的な国公立大学の問題と傾向が一致しています。そのため、対策は立てやすいと思いますが、長文の語彙数が増加傾向にあるため、速読力と精読力の両方が要求されます。英作文は、和文英訳問題の他に、英文を読んだ上で自分の意見を書く形式の自由英作文が出題されるので、自由英作文対策も不可欠です。さらに、2017年には、200字の要約説明問題が出題され、大問が5つになるといった大きく変化しました(大問1~3が長文、大問4が自由英作文、大問5が和文英訳)。

このように、各分野から幅広く出題されるので、合格を勝ち取るためには単語力や文法力は言うまでもなく、長文の速読力、精読力、英作文力、記述の答案作成力などバランスの取れた英語力が要求されます。

それでは、次に書く分野の詳細について、出題形式と攻略ポイントを確認していきましょう。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 英文和訳

九州大学の英文和訳問題は、大問1から3の長文問題の中で下線部和訳という形で出題されます。下線部にはやや難解に単語が含まれている場合もありますが、大抵の場合は長文から推測することができます。また、構文がさりげなく含まれているので、正確な知識を持っておかなければなりません。文の構造はそこまで複雑というわけではありません。しかし、一文が相当長くなる場合が多いため、長めの英文を和訳する練習をしておくことは不可欠でしょう。

3.2 選択式問題

選択式問題は、長文の中で出題されます。選択肢が異常に多かったり、紛らわしかったりすることは無いので、時間さえかければ多くの人は正答できるはずです。必要に応じて明らかに誤っている選択肢を消去しながら、短時間で解くようにしましょう。

時間が押している場合には、あまり時間をかけ過ぎないように注意してください。確信を持って答えを選びたくなるのはわかりますが、その結果、英作文を書く時間が無くなってしまっては合格点を取るのが困難になるでしょう。

3.3 内容説明問題

長文問題の中で出題される内容説明問題は、字数制限が無い年度もありますが、2017年度の問題では、200字以内という非常に長い字数制限が設けられた問題が出題されたので、長い記述問題に慣れていない受験生にとっては、難しい問題だったと考えられます。

オーソドックスな長文問題集にも内容説明問題は含まれているケースが多いので、①解答の根拠となる箇所を探し当てる練習、②答案を短時間でまとめ上げる練習を繰り返し行うことによって準備をしておきましょう。また、このような長い記述の場合、時間配分に留意することも重要です。

3.4 自由英作文問題

九州大学の自由英作文は、自分の意見を述べるエッセイタイプの自由英作文で、例年100語前後という指定がついています。2016年までは大問3の長文問題の最後の設問として出題されていましたが、2017年度には大問が一つ追加され、独立した大問として出題されました。字数はあまり多くないので、流れとしては①自分の意見、②理由、③具体例、④結論くらいでしょう。エッセイ形式の場合、2つないし3つ理由を書くケースが多いのですが、100語を大幅に超えることが予想されます。また、段落も分ける必要はありません。

3.5 和文英訳問題

和文英訳問題は、最後の大問で出題されます。一般的な和文英訳問題で、他の国公立大学と比べて大きな特徴はありません。一部の大学のように極端に英訳しにくいような表現が出題されることもないので、普通の国公立大学の和文英訳で対応できるはずです。基本的なことではありますが、単語や構文をしっかりと固めておくことが重要で、特に単語は英単語の意味が分かるだけでなく、日本語から英単語が思い浮かぶレベルにまで高めましょう。また、コロケーション(語と語の結びつき)で覚えることが重要です。例えば、「努力する」は、make an effortと言いますが、日本語につられてdo an effortとしてしまいがちです。和文英訳においては、このようなミスが差を生むと意識しておきましょう。

4. 勉強法とおすすめ参考書の紹介

4.1 単語と文法の基礎を固める

まずは、単語と文法の基本を押さえましょう。九州大の問題では、長文の語彙レベルは突出して高いわけではありません。とは言え、下記のような一般的な大学入試レベルの単語に漏れがあると、長文読解の妨げとなったり、時間が押してしまうということになりがちです。まずは、下記のレベルを1冊で良いので仕上げてください。

・『システム英単語』
『システム英単語』

・『ターゲット1900』
『ターゲット1900』

上記のレベルが完成して、まだ余裕がある場合は、さらに上のレベルまで目指してください。代表的なものとしては、以下の単語帳があります。

・『速読英単語2 上級編』
『速読英単語2 上級編』

・『話題別英単語リンガメタリカ』
『話題別英単語リンガメタリカ』

また、熟語に関しても取り組んでおきましょう。代表的なものは以下の通りです。

・『速読英熟語』
『速読英熟語』

・『解体英熟語 改訂第2版』(Z会出版)

次に、文法の対策も行ってください。多くの国公立大学と同様に、文法の4択問題は出題されませんが、センター試験で高得点を出すためにも4択問題の正答率を伸ばすことは重要です。そこで、まずは一般的な下記の問題集がほぼすべて正解できるように繰り返し演習を行ってください。

・『アップグレード 英文法・語法問題』
『アップグレード 英文法・語法問題』

・『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』
『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』

さらに余裕があれば、応用レベルの問題集にも挑戦してみましょう。

・『全解説頻出英文法・語法問題1000 』
上記と似た形式ですが、応用レベルです。

・『全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (標準編)』
ランダム形式の問題集なので、単元別に慣れてしまった人は、こちらに取り組んでみましょう。また、より難易度の高い「難関大学編」もあります。

文法の参考書も適宜利用すると良いでしょう。初めから最後まで読みとおす必要はありません。単元別の問題を解いていて、苦手だと感じた部分を読んでみると良いと思います。

・『総合英語Forest』
『総合英語Forest』

4.2 長文問題に取り組む

次に、長文問題に取り組みましょう。長文問題は最も配点が高い分野なので、得点源にしたいところです。いきなり入試レベルの長文に取り組むのが不安な人は、下記のようなレベル別の長文に取り組み、徐々にレベルアップを図りましょう。

・『やっておきたい英語長文』
『やっておきたい英語長文』

・『レベル別長文問題集』
『レベル別長文問題集』

さらに難しいレベルの長文問題集としては、以下のものがあります。一部の問題は九州大学のレベルを超えるものもあるかとは思いますが、本番よりも少し高いレベルの問題を解いておくということは有益な学習法です。ただし、基礎を疎かにしないように注意してください。

・『大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)』(桐原書店)
リスニングCDがついており、シャドーイング練習にも最適です。

・『TopGrade 難関大突破 英語長文問題精選』(学習研究社)
最難関大学レベルの長文問題集です。

・『大学入試 全レベル問題集 英語長文 6国公立大レベル』(旺文社)
こちらもリスニングCDがついており、読解だけでなくリスニング力を高めるのに役立ちます。

4.3 英文和訳に取り組む

次に、英文和訳問題に取り組みましょう。九州大の英文和訳は旧帝国大学の中ではそこまでレベルが高くはありませんが、それでもしっかりとした読解力および答案の作成力が求められます。いきなり和訳問題を解くのが難しい人は、まず構文集から取り組むことをおすすめします。

・『英語の構文150』
『英語の構文150』

・『解体英語構文 改訂版』(Z会)

次に、英文和訳の演習に入りましょう。実力に不安のある人は、まず入門編から始めてみてください。

・『入門英文解釈の技術70』
『入門英文解釈の技術70』

・『英文読解入門基本はここだ!―代々木ゼミ方式 改訂版』

それが終わったら、次はいよいよ入試レベルの問題に取り組んでください。

・『ポレポレ英文読解プロセス50』
『ポレポレ英文読解プロセス50』

・『英文解釈の技術100』
『英文解釈の技術100』

・『英文読解の透視図』(研究社)

4.4 英作文に取り組む

九州大では、和文英訳と自由英作文の両方が出題されます。しかしまずは、基本例文が正確に書けるようにすることが重要です。以下に紹介する本や先ほどの文法の問題集などで、基本例文がきちんと書ける基礎力を身につけましょう。また、文法の問題集を活用して、和訳を見て英訳を書いてみる学習法も有効です。

・『ドラゴン・イングリッシュ基本例文100』
『ドラゴン・イングリッシュ基本例文100』

・『減点されない英作文』
『減点されない英作文』

以下に挙げるのは、詳しい解説が書かれている参考書です。こちらも参考にしてみてください。

・『大矢英作文講義の実況中継』
『大矢英作文講義の実況中継』

・『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』
『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』

一通り基本的な英文が書けるようになったら、自由英作文の対策に入りましょう。

・『[自由英作文編]英作文のトレーニング』
『[自由英作文編]英作文のトレーニング』

・『大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』(桐原書店)

4.5 過去問・模擬試験を用いた演習

最後に過去問、模擬試験を用いて演習を行っておきましょう。九州大は2017年に大問の数が変わる大きな変化がありましたが、本質的な傾向はあまり変化がありません。まずは時間を気にせずに解いてみて、徐々に時間を意識して取り組みましょう。できれば10年分くらいは解いて、入試の傾向と時間配分、自分の苦手単元とそれを克服するために何をするべきかといったことを分析しましょう。九州大の過去問を単元別に編集した下記の本も取り組んでみてください。

(参考)
九州大学|入試・入学|学部入試|大学案内・募集要項・入学者選抜概要|平成30(2018)年度 九州大学 入学者選抜概要 [PDF]