目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 単語と文法の基礎を固める
    2. 長文問題に取り組む
    3. 会話文問題に取り組む
    4. 過去問・模擬試験を用いた演習

1. はじめに

慶應義塾大学の法学部は、文系私立大学の最難関大学として知られており、法律を専門に学ぶ法律学科と、政治を専門に学ぶ政治学科に分かれています。両学科とも1、2年は日吉校舎、3、4年は三田校舎で授業を受けます。

偏差値や倍率、入試問題の難易度ともに非常に高く、各科目とも非常に細かい知識を問う問題や、ただ単に知識があるだけではなく、知識をうまく応用する力も求められる試験内容となっています。また、英語と社会には最低基準点があり、それを下回った受験生は小論文が採点されません。したがって、英語と社会は誰にも負けないと言えるくらいの得意科目にしなければ合格はおぼつかないと言え、合格するためには本学部の合格を見据えた長期にわたる学習計画が必要となります。

次章からは、合格に必要となる対策や勉強法の紹介、さらには入試問題の傾向についても解説していきます。

受験にこそパーソナルトレーナーを。4年間、一次試験すら通過できなかった僕が『医学部合格』を勝ち取れた理由
人気記事

2. 概要

2.1 試験日

2月16日
10:00-11:20 外国語
12:40-13:40 地理歴史(日本史、世界史)
14:30-16:00 小論文

2.2 試験範囲・試験時間・解答形式

(試験範囲)
・外国語
英語(コミュニケーション英語I・コミュニケーション英語II・コミュニケーション英語III・英語表現I・英語表現II)、ドイツ語、フランス語のうち1科目選択

(試験時間)
80分

(解答形式)
全問マークシート式

2.3 配点

外国語:200/400点
地理歴史:100/400点
小論文:100/400点

2.4 出題の傾向と特徴(概要)

慶應義塾大学法学部の英語入試問題は、難易度が高い上に試験時間が80分と他の学部に比べると短いので、スムーズに解答することが求められます。出題傾向は年度によって変動し、2017年は大問1に発音問題が追加され、大問数もそれまで4題構成だったのが、5題構成となりました。その後の会話問題、語彙の定義を答える問題、長文問題は共通しています。

問題の難易度も難しいですが、設問も少し特殊で、5択の選択問題があったり、下線の引いていない誤文を指摘する問題が出題されたりするので、他大学の過去問を見てもなかなか類問を見つけることができません。また、全ての設問が英語で表記されています。会話問題も前後関係から賛成、反対やプラス、マイナスを考えて適切な選択肢を選ぶといった単純なものではなく、紛らわしいダミーの選択肢が混ざっているため、即答することは難しく、難問を通じたインテンシブなトレーニングを要します。

同義語を選ぶ問題では英検1級レベルの単語の類語を選択しなければなりません。もちろんこれらの単語の意味まで覚えていなくても解ける問題ではあるのですが、このような難単語が入っている長文を読み慣れていないと読む気力が奪われてしまうことでしょう。

長文のジャンルは多岐にわたり、必ずしも文系の話題とは限りません。時間もあまり長くないので、速読力をつけることは必須と言えます。市販の問題集を2、3冊解いておけば合格点を取ることができるというレベルではないので、まずはGMARCHレベルで高得点が取れることを目指し、その後、自分の苦手単元を分析して最終的には、本学部の難問を解答できるような実力をつけていく必要があります。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 発音・アクセント問題

本学部では、発音・アクセント問題が出題されます。選択式ではあるものの、問われ方が特殊なため、事前に過去問をチェックしておかなければ戸惑ってしまうことが予想されます。

例えば、2017年の問題は、脚韻(後ろの発音)が正しい組み合わせを選ぶという5択の問題が出題されています。普通の発音問題であれば、単語の一部に下線が引いてあり、同じ発音の単語を選ぶという問題だと思いますが、このような特殊な問題形式となっています。特に同音でスペリングの異なる単語の知識が非常に重要です。設問も英語で書かれているので、設問の読み間違いをしないように注意しましょう。

3.2 誤文訂正問題

5つの選択肢のうち、誤りを含む文を選ぶ形式の問題です。似た形式の問題は、文の複数箇所に下線が引いてあり、誤りを含む箇所を指摘するという形式ですが、本学部の場合は誤りを含む文そのものを選ばなければならないため、難易度が各段に上がります。その上、一見するとどちらも合っている(あるいは間違っている)ように見える選択肢があり、正解を選ぶのは容易ではありません。高度な文法力と注意力を要する問題です。

3.3 会話問題

会話問題は討論など様々な形式の問題が出題され、空所に適するセリフを入れる問題となります。一般的な会話問題の場合、空所の前後を読んで賛成、反対やプラス、マイナスといったイメージが分かれば消去法で解ける問題も少なくなりのですが、本学部の場合、そのような単純な方法で解くことはできません。会話文の中にも熟語や口語表現などが数多く登場し、正確な知識と素早く解くための情報処理能力が要求されます。

3.4 同義語問題

長文の中に下線が引いてある単語に近い意味の単語を選ぶ問題です。この形式の問題は他大学でもよく出題されますが、本学部の場合、単語の難易度は非常に高いのが特徴です。レベルは英検1級レベルに相当し、受験レベルの単語ではありません。したがって、ほとんどの受験生は前後関係から意味を推測することになると思いますが、時間がかかる上、類推を間違えると誤った方向に考えてしまうため、単なる英語力を超えた理解力が要求されます。

3.5 内容一致問題

長文問題は、内容一致問題を中心に構成されています。紛らわしい選択肢も混ざっており、難易度は非常に高いと言えます。長文の読解力は言うまでもなく、ダミーの選択肢に引っかからない判断力が求められます。

4. 勉強法とおすすめ参考書の紹介

4.1 単語と文法の基礎を固める

本学部の長文は難易度が高いので、まずは基礎単語から定着させていき、最終的には難関レベルの長文に対応できるようにしていきましょう。難易度の高い問題が出題されるとどうしてもそちらに目が行きがちではありますが、全ての問題に関して高い水準の単語が絡んでいるわけではありません。そのような問題をある程度落としたとしても合格点が取れるように基礎力を固めておくことが、最終的には合格点を取ることができるはずです。

『システム英単語』

・『ターゲット1900』
『ターゲット1900』

さらに余裕があれば、下記の上級レベルの単語帳にも手を伸ばしてみましょう。難単語が出て来る単語の定義問題は全て網羅できているわけではありませんが、このレベルまで取り組んでおくと、数問は知っている単語が出てくることもあるでしょう。

・『キクタン リーディングAdvanced6000』
『キクタン リーディングAdvanced6000』

・『単語王2202』
『単語王2202』

・『速読英単語2 上級編』
『速読英単語2 上級編』

また、長文や会話問題などで英熟語の知識も必要とされるので、熟語帳にも取り組んでいただきたいと思います。代表的なものは、以下の通りです。

・『速読英熟語』
『速読英熟語』

・『解体英熟語 改訂第2版』(Z会出版)

次に文法対策を行いましょう。本学部の入試問題では典型的な文法の4択問題は出題されませんが、基本的な文法知識が無ければ読解や選択肢を正確に読むことにも支障をきたします。そこで、下記のような一般的な文法問題集は解けるだけの文法力を身につけておくことは必須です。

・『アップグレード 英文法・語法問題』
『アップグレード 英文法・語法問題』

・『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』
『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』

これらの文法問題集には後半に発音・アクセントの問題も掲載されています。本学部では発音・アクセント問題も出題されるので、ルールを含め、覚えておきましょう。

また、さらに難易度の高い文法問題にもチャレンジしましょう。本学部では、難易度の高い文法の単独問題が出るわけではありませんが、本学部のレベルを受験するに当たってはこのレベルの文法力はつけておきましょう。

・『全解説頻出英文法・語法問題1000』(桐原書店)
・『大学入試英語頻出問題総演習』(桐原書店)

また、文法問題が問題形式別に分かれている問題集にも取り組んでみましょう。というのも、上記の問題集は4択問題が中心として構成されていますが、本学部の場合、それが出題されないためです。また、4択問題はできても、整序問題などは解けないという人は意外と多いものです。

一方で、誤文訂正や整序問題(1問出るかどうかではありますが)などが出題される傾向にあるので、これらに特化した問題集が、集中的に上げるのには効果的です。

・『スーパー講義英文法・語法正誤問題』(河合出版)
・『大学入試 早稲田・慶應・上智 直前講習 英文法・語法 正誤問題』(旺文社)
・『英語整序問題精選600』(河合出版)
・『頻出英語整序問題850』(桐原書店)

さらに、様々な形式の問題がランダムに掲載されている問題集で、仕上げましょう。このようなランダム形式で正解できれば、文法力がついたと言えます。

・『全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (標準編)』(桐原書店)
・『全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (難関大学編)』(桐原書店)

英文法問題集を解いていて、解説を読んでも理解が不十分だと感じたら、参考書を読んでみることをおすすめします。代表的なものを挙げますが、学校で使用しているものがあればそれでも十分です。

・『総合英語Forest』
『総合英語Forest』

さらに、構文についても取り組んでみましょう。すぐに高得点に直結するわけではありませんが、最終的に数点の差となって表れてくる可能性が大いにあります。特に、品詞の理解が深まると、空所補充問題で品詞から答えを絞り込むことができるようになります。入試直前期になって始めるわけにもいかないので、基礎固めの時期にやっておくことをおすすめします。

・『英語の構文150』
『英語の構文150』

・『解体英語構文 改訂版』(Z会)

4.2 長文問題に取り組む

長文問題に関してですが、本学部の長文は難易度も高いですが、選択肢を選ぶのも難しく、多読と精読の両面における対策をする必要があります。まずは、一般的な長文読解の問題集に取り組み、徐々にレベルアップを図っていくと良いでしょう。問題集は解きっぱなしにせずに、解答の根拠や長文を読んでいて意味がよく分からなかった部分を復習することも忘れないようにしましょう。

・『やっておきたい英語長文』
『やっておきたい英語長文』

・『レベル別長文問題集』
『レベル別長文問題集』

下記の問題集はリスニングCDがついているので、シャドーイングやディクテーションなど、リスニングのトレーニングを行うことができます。リスニング学習は速読力のアップにも役立ちます。

・『大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)』(桐原書店)
・『大学入試 全レベル問題集 英語長文 6国公立大レベル』(旺文社)

最後の仕上げに難関レベルの長文問題集にも挑戦してみましょう。本学部の場合、特に内容一致問題の配点が高いので、そちらの対策を念入りに行いましょう。

・『TopGrade 難関大突破 英語長文問題精選』(学習研究社)
・『難関大のための 上級問題 特訓リーディング』(旺文社)

4.3 会話文問題に取り組む

意外と後回しになりがちな会話問題ですが、本学部ではかなり難易度の高い問題が出題されるので、しっかりと準備をしておきましょう。先ほど紹介した『アップグレード 英文法・語法問題』にも掲載されていますが、その他に数冊、解いておきましょう。

・『英会話問題のトレーニング』(Z会出版)
・『英語入試問題解法の王道〈1〉会話問題のストラテジー 』(河合出版)

4.4 過去問・模擬試験を用いた練習

ここまでの学習が一通り終わったら、最後に過去問に取り組んでください。文法、長文ともに最難関レベルの問題が出題されるので、なかなか過去問で思い通りの結果が出ないことが多いと思いますが、あきらめずに継続しましょう。また、どの部分に弱点があるのかを見極め、時にはその分野に絞って集中的に学習するというのも良いでしょう。過去問→弱点補強を繰り返し、徐々に過去問で得点が伸ばせるようにしていきましょう。過去問は最終的には時間を計って解いてみてください。また、過去10年分を3周くらいは解くのが理想的です。それが終わったら、他の学部や早稲田、上智といった似たレベルの過去問にも取り組んでみましょう。

また、慶應の過去問を集めた問題集もあるので、是非一度解いてみてください。
・『慶應の英語[第6版]』(教学社)

(参考)
インターネット出願ガイダンス|2018年度 一般入学試験要項|一般入学試験 入学試験要項(抜粋版)