目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験科目・試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
    1. 2017年度の出題形式と傾向
    2. 2017年度の出題内容
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 教科書の内容の完全マスター&計算トレーニング
    2. 入試標準問題集で定型解法をマスター
    3. 入試上級レベルの問題集を使って知識の使い方や解法の方針の立て方を身につける
    4. 過去問を使った実戦的な演習

1. はじめに

国際医療福祉大学医学部は2017年4月に新設されたばかりの私大医学部です。私立大学医学部の中で最も安い1,850万円(6年間)という学費が特徴の一つであり、加えて、医学部特待奨学生制度や教育ローンなど、学費のサポート制度も充実しています。国際性の高さも特徴の一つで、大多数の科目で英語による授業を実施するだけでなく、6年次は全学生が4週間以上の海外臨床実習に参加します。さらに学生の7人に1人は留学生という国際的な学修環境が魅力的であるといえます。

新設のため、出題傾向を把握するために十分なデータはありませんが、2017年度入試の出題内容を分析し、数学の対策勉強法、おすすめ参考書・問題集をご紹介します。

苦手だった英語でほぼ満点を取って国立千葉大学医学部に現役合格した話。
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2. 概要

2.1 試験日

1次試験:2019(平成31)年1月22日(火)
2次試験:2019(平成31)年1月29日(火)〜2月3日(日)のうち本学が指定する日

2.2 試験科目・試験範囲・試験時間・解答形式

(試験科目・試験範囲)
・英語:『コミュニケーション英語Ⅰ』、『コミュニケーション英語Ⅱ』、『コミュニケーション英語Ⅲ』、『英語表現Ⅰ』、『英語表現Ⅱ』
・数学:『数学Ⅰ』、『数学Ⅱ』、『数学Ⅲ』、『数学A』、『数学B(数列、ベクトル)』
・理科:『物理基礎・物理』『化学基礎・化学』『生物基礎・生物』の3科目から2科目選択。
・小論文:小論文の評価結果は一次選考では使用せず、二次選考の合否判定に使用する。

(試験時間)
1次試験
9:45〜11:45 理科(120分)※2科目選択
12:50〜14:10 数学(80分)
15:00〜16:20 英語(80分)
17:10〜18:10 小論文(60分)

2次試験
・面接(個人。約30分×2回)
※希望する者には一部英語で面接を行う。希望する場合はインターネット出願サイトにおいて所定の欄に入力しておく。

(解答形式)
・英語:マークシート方式
・数学:マークシート方式
・物理:マークシート方式
・化学:マークシート方式
・生物:マークシート方式

2.3 配点

1次試験
・理科:200点(2科目×100点)
・数学:150点
・英語:200点
・小論文:段階評価

2.4 出題の傾向と特徴(概要)

国際医療福祉大学医学部の数学はマークシート形式であり、試験時間80分に対して大問4問という構成です。問題の難易度は入試標準レベル~上位私大医学部レベルであり、計算量が多い問題を中心とした出題です。制限時間内に合格点を取るためには、入試典型問題を熟知していることや正確かつ迅速に計算ができる必要があります。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 2017年度の出題形式と傾向

国際医療福祉大学医学部の数学は全問マークシート形式です。試験時間80分に対して大問4問とやや問題量が多い構成になっています。問題の難易度は入試標準レベル~上位私大医学部レベルです。突飛な難問や奇問は見られずオーソドックスな問題が出題されました。しかし全体として計算量が多く、粘り強さが必要な問題も少なくありません。入試典型問題の解法をマスターし迷わず解答の方針が立てられる状態でなければ、制限時間内に合格点を取ることは難しいでしょう。

3.2 2017年度入試の出題内容

2017年度入試の出題では次のような問題が出題されました。

●大問1:小問集合
・(A) 3進法と10進法の変換
・(B) 2つの放物線のグラフが囲う領域における線形計画法
・(C) 複素数の極形式と和の計算

大問1は小問3つが出題されました。単純に計算すると試験時間80分÷大問4題=1題あたり20分なので、ここでは小問1題を6~7分で解くことになります。しかし、1つ1つの小問は計算量が多いうえ、作図が必要な問題も含まれています。このため実際は小問1題9〜10分掛かってしまうかもしれません。

●大問2:3人のじゃんけんと色のついた球の交換を組み合わせた試行の確率最大値、確率漸化式
・(1)は確率の最大値を問う問題でした。小問1つ目から誘導はなく、「試行を200回行ったときにk回受け取る」いきなり抽象的な計算を求められました。確率の増加、減少傾向の調べ方を知らなければ対応できないでしょう。
・(2)確率漸化式の立式しそれを解く問題でした。確率漸化式では推移図を描いて立式するのが定石ですが、これを知らないと対応できません。

●大問3:空間ベクトルを用いた四角錐の体積計算
四角錐の体積を求める誘導問題です。内分の公式や共面条件を利用してある位置ベクトルを計算するなど、オーソドックスな内容が出題されました。標準的な入試問題集を解いたことがあれば十分に対応できたでしょう。

●大問4:(三角関数)×(指数関数)型の関数の部分積分と回転体の体積
一般に(三角関数)×(指数関数)型の関数の積分は計算量が多い傾向にありますが、この問題では親切な誘導が付けられ解きやすくなっていました。後半に三角関数と指数関数の比の極限を取る問題がありました。記述式の試験ならば、はさみうちの原理を使って解答作成しなければならない問題でした。あれこれ考えると時間を喰ってしまう所でしたが、マーク式なので直観的に答えを導いて済ませることができました。ただでさえ時間の厳しい試験であったので、ここで時間を節約できたかどうかは得点にも影響したことでしょう。

4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介

国際医療福祉大学医学部の数学では、入試典型問題の解法を理解していることに加え、素早く使いこなすことが求められます。ここでは、そのスキルを身につけるための方法をStep.1~Step.4の段階に分けて解説します。

■Step.1 基本事項の完全マスター

目標:教科書レベルの基本知識を固める

入試問題に取り組む前に、ますは教科書の内容がしっかり頭に入っているかどうか確認しましょう。ただ教科書や参考書を読むだけではいけません!必ず手を動かして問題を解き、理解が曖昧な部分がないかチェックしてください。もし忘れていた公式があればよく復習し、しっかりと頭に入れていきましょう。苦手な分野があっても避けようとせずに粘り強く解き進めてください。教科書傍用問題集や基本レベルの問題集を何も見ずに解けるようになるまで、繰り返し演習しましょう。
この段階で使う参考書は、次のような読みやすい参考書がおすすめです。

高校 これでわかる数学Ⅰ・A(文英堂)

高校 これでわかる数学Ⅱ・B(文英堂)

また、知識の定着や公式練習には計算ドリルを使った演習も有効です!
知識をアウトプットして定着させると同時に、計算スピードと精度を向上させましょう。
計算練習には次のような問題集がおすすめです。

カルキュール数学I・A [基礎力・計算力アップ問題集](駿台文庫)

■Step.2 入試標準問題集で定型解法をマスター

目標:教科書の知識の使い方や入試典型問題の解法パターンをマスターする

この段階では、数ある入試問題の中でも解法パターンの決まった典型問題を学習します。使用する問題集は、問題ごとに学習テーマが明確にわかるレイアウトになっている問題集(いわゆる網羅系問題集)です。おすすめなのは、1冊あたりの収録例題数が200を超え、様々な出題パターンを学べる『青チャート』や『フォーカスゴールド』のシリーズです。

『新課程 チャート式 基礎からの数学Ⅰ+A/Ⅱ+B/Ⅲ (通称:青チャート)』(数研出版)

『フォーカスゴールド』(啓林館)

しかしこれらの問題集は量が多いので、入試まで時間のない受験生にはあまり向かないかも知れません…。そういう受験生には、1冊あたりの例題数が150程度とコンパクトにまとまった『標準問題精講』のシリーズの方が合っています。

『数学Ⅰ・A 標準問題精講』(旺文社)

『数学Ⅱ・B 標準問題精講』(旺文社)

『数学Ⅲ 標準問題精講』(旺文社)

はじめのうちは初見の問題が多く解法の糸口さえ掴めない問題が多いかも知れません。
もし5分考えても手が出ない場合は、すぐに模範解答を見て解法を覚えてしまいましょう。あくまで定型解法を覚えることが目的ですから、あまり意地になって1問に時間を掛け過ぎないように注意してください。1度解いたあと、1~2日おいてもう1度同じ問題を解いてみてください。その時に自力で解ければその問題はクリアです!

■Step.3 入試上級レベルの問題集を使って知識の使い方や解法の方針の立て方を身につける

目標:難易度の高い融合問題を解く際に適切な解法を具体的にイメージできるようにする

入試問題の多くは複数分野の融合問題であり、パッと見ただけで使うべき公式や解法が分かるシンプルな問題の数は限られています。覚えている計算公式や定型解法を片端から当てはめて「あたり」を探すような解き方では厳しい試験時間の中で多くの問題を解くことはできません。「なぜその公式を使うのか」や「他の解き方ではダメなのか」という点を自分の言葉で説明できる段階にまでステップアップしなければなりません。
次に挙げるような問題集を使って単元ごとに上級問題の演習を行いましょう。『青チャート』や『フォーカスゴールド』の例題・演習題よりも難しい問題がたくさん収録されていますが、問題ごとに着眼点が整理されているので学習すべきポイントがはっきりしています。掲載されている解法を丸暗記するのではなく、「なぜそうやって解くのか」という解法の本質を理解するように努めてください。

『大学への数学 1対1対応の演習』(数研出版)

『数学Ⅰ・A/Ⅱ・B/Ⅲ 上級問題精講』(旺文社)

■Step.4 過去問を使っての対策の仕上げ

目標:制限時間内に全問解答できるようにする

まずは本番と同様に80分計って過去問を解いてみてください。それから模範解答や解説をよく読んで次の項目をチェックしましょう。制限時間内に解き終わらなかった場合はその原因をはっきりさせましょう。例えば次のような原因が考えられます。
・計算スピードが遅い
・解答はできたものの方針が見えなかったために無駄な計算時間を使ってしまった
・そもそも解法がイメージできずまったく手が出なかった
これらの項目を踏まえ、必要に応じてStep.1~3に戻って復習しましょう。
また過去問は1度解いただけでは身になりませんから、繰り返し復習することも忘れずに。

・『国際医療福祉大学』(教学社)

(参考)
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