目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験科目・試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
    1. 数Ⅲ微積分(第5問)
    2. 図形/ベクトル(第3問)
    3. 確率
    4. その他
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 教科書内容の振り返り:公式や定理の総復習
    2. 典型的かつ標準的な問題を押さえる
    3. 計算力の強化
    4. 応用レベルの演習:数学的な思考力を鍛える
    5. 過去問・模擬試験を用いた演習

1. はじめに

獨協医科大学は栃木県下都賀郡にある私立の医学部であり、聖マリアンナ医科大学や帝京大学医学部、川崎医科大学などと並び、私大医学部の中では比較的入りやすいランクに属しています。2017年度までは、第一次試験の受験会場を栃木の本学のみ指定としていたため、前後の移動を考えると私大医受験生にとっては併願校にしにくい分、首都圏の受験生からは敬遠されがちでしたが、2018年度以降は東京会場が増設されて、他の私大医学部と同様に受験しやすくなりました。

獨協医科大学の数学の試験は、試験時間70分で大問5題の傾向が続いています。問題自体は問題集に載っていそうな典型問題が多いものの、制限時間に対して問題分量がかなり多いので、攻略の鍵はヌケモレなく学習するだけでなく、即座に反応して正確かつ迅速に処理できるかどうかといえます。

本記事では、獨協医科大学の数学の対策勉強法とおすすめ参考書・問題集をご紹介します。

苦手だった英語でほぼ満点を取って国立千葉大学医学部に現役合格した話。
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2. 概要

2.1 試験日
一般入試
1次試験:2019年1月31日(木)
2次試験:2019年2月11日(月)または12日(火)
※出願時にいずれか一日を選択。

2.2 試験科目・試験範囲・試験時間・解答形式
(試験科目・試験範囲)
・英語:コミュニケーション英語I・コミュニケーション英語II・コミュニケーション英語III・英語表現I・英語表現II
・数学:数学I・数学II・数学III・数学A・数学B(数列、ベクトル)
・理科:『物理基礎・物理』『化学基礎・化学』『生物基礎・生物』の3科目から2科目選択。

(試験時間)
1次試験
9:20〜10:30 英語(70分)
11:10〜12:20 数学(70分)
13:40〜15:20 理科(100分)※2科目選択

2次試験
9:00〜10:30 小論文(90分)
11:00〜 面接
※第2次試験当日に申告する「健康の状況」の内容によって必要と認められる場合にのみ実施。

(解答形式)
・英語:マークシート方式
・数学:マークシート方式
・物理:マークシート方式
・化学:マークシート方式
・生物:マークシート方式

2.3 配点
1次試験
・英語(200点)
・数学(200点)
・理科(400点)※200点×2科目

2.4 出題の傾向と特徴(概要)
試験時間:70分
出題数:5問
試験形式:マークシート式

例年70分5題が維持されています。単元をまたいだ出題、計算量の多さ、微積分・ベクトル・確率が頻出であることいった、私大医学部に典型的な内容が続いています。特に確率などは構造を見抜いて無駄な計算をしないように心がけたいところ。ただし一つ一つの設問は大抵の問題集に必ず1問は掲載されているような内容となっているため、『1対1対応の演習』(東京出版)、『数学 重要問題集』(数研出版)など標準的な問題集を利用して、抜け漏れなく単元別に基礎力を養成しましょう。
マーク部分には選択肢として与えられる不等号を代入すようなセンター型の誘導文となる設問が出題される年もあるため、典型的なテーマのみを演習するというのでは対策として十分ではないかもしれません。実際その年のテーマとなった内容は「平均値の定理」であり、私大医学部頻出とまでは言えないものです(日大医学部の記述問題、あるいは杏林大学などで出題歴がありますが)。頻出かそうでないかに関わらず、苦手な単元を残すことのないようにしてください。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 数Ⅲ微積分(第5問)
問題集に典型的な問題が多いので、『数学 重要問題集』(数研出版)などを用いて微分・積分の単元に掲載されている問題を細かく人に説明できるレベルまで理解しておくことが不可欠です。さらに、2016年度は曲線の長さ、2015年度は平均値の定理から出題されているため、併願校を含む私大医学部の過去問演習時におろそかになってしまいがちなテーマを直前にきちんと学習し直す必要があります。

3.2 図形/ベクトル(第3問)
例年、第3問で出題されており、多くの場合、ベクトルの形式で出題されます。外心・内心のベクトル表示はしっかり対策できていますか? 平面の方程式を使いこなすことはできますか? 『1対1対応の演習 数B』に詳しく掲載されていますので、全問使いこなせるレベルの理解を手に入れましょう。

3.3 確率
「袋の中に1, 2, …, mの数字が書かれた球がそれぞれn個ずつ、合計mn個入っている」「箱の中にカードが2m枚入っている」など文字を用いた設定が頻出です。nCrを文字のまま計算できるようにしておくことは大前提です。その上で、文字を用いた表現に慣れておいてください。そのためには大手予備校実施の記述模試の復習が一番効果的でしょう。国公立大学文系の確率の問題も同様に効果的です。
なお、サイコロの出た目で不等式が作れる確率や、正n角形の頂点を結んで得られる三角形の個数など、他分野との融合的なシチュエーションが多く見られます。

3.4 その他
第1問は2次関数や三角関数といった代表的な関数を中心に小問集合的に幅広く出題されます。新課程分野のn進法が問われたりしており、どの分野の内容が出てもおかしくない状況です。また、第4問では以前に極方程式が出題されたり、2016年度では複素数、整数、数学的帰納法の融合問題が出題されるなど、バリエーションは豊富です。しかし、各分野の基礎力がしっかり身に付いていれば、きちんと処理できるものが多いので、上述の通り、標準的な問題集の完成が最も効果的な対策と言えるでしょう。「見た瞬間、即解法が浮かぶ」レベルまで完璧に仕上げてください。

4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介

4.1 教科書内容の振り返り:公式や定理の総復習
教科書内容を振り返り、取りこぼしのある公式や定理については徹底的に復習してください。未習項目がない方(学校や塾・予備校の授業で一通り数学ⅠAⅡBⅢの範囲については習った)は、以下に挙げるような基礎レベルの問題集を使用して、事項が正しく理解できているか確認しましょう。特に解けなかった問題については、教科書のどの事項が理解できていれば解けたのかということをしっかり確認するようにしましょう。

・教科書の章末問題
・4STEP(教科書傍用問題集)
『数学Ⅰ+A基礎問題精講』『数学Ⅱ+B基礎問題精講』『数学Ⅲ基礎問題精講』(旺文社)

カルキュール数学I・A [基礎力・計算力アップ問題集](駿台文庫)

未習項目がある方はひとまず未習項目をなくすことを目標に全分野の学習を行いましょう。
こういったシリーズは問題集もセットになっていることが多いので、そちらと合わせながら問題を解き進めてください。

『高校 これでわかる数学Ⅱ・B』(文英堂)

なお、この段階では、問題が解けなくても悲観的にならないでください。1問につき数分考えてわからないなら、すぐに解答を見てください。まず一通り内容をざっくり復習することが目的であって現段階での出来は関係がないと思ったほうが精神衛生上もよいでしょう。模擬試験や学校の定期テストで、数字の変わった問題が出たら、自力で解ききることができるというのがこのステップのゴールです。
このレベルがクリアできたら、次に移ってください。

4.2 典型的かつ標準的な問題を押さえる
教科書レベルの内容を理解することができれば、次は受験で典型的かつ標準的な問題を押さえていきましょう。近畿大学医学部のレベルであれば、以下に紹介する問題集をしっかりこなして内容を身に付けることができれば、過去問に入ってもそこまで差を感じることはないでしょう。
しかし、2〜3周繰り返しても「過去問をまだ十分に解き切ることができない」「時間が足りない」ということがあれば、この次の段階に移ってもう一段階上のレベル(4.3で紹介します)まで踏み込んでから、過去問に入るというのも一つの手です。

『新課程 チャート式 基礎からの数学Ⅰ+A』(数研出版)
『フォーカスゴールド』(啓林館)

『数学Ⅰ・A標準問題精講』(旺文社)
『数学Ⅱ・B標準問題精講』(旺文社)

強靭な計算力も求められますので、問題に取り組むときは必ず最後の計算まで自力でやりきってください。

ちなみに、数学が得意な方は標準問題精講よりも1問ごとのレベルが多少上がる、『大学への数学 1対1対応の演習』にチャレンジしてみましょう。

『大学への数学 1対1対応の演習』(数研出版)

4.3 計算力の強化
特に数学Ⅲを含む理系数学では医学部入試であろうとそうでなかろうと、「計算力を求められる」ことは全体に対して共通の項目です。特に数学Ⅲの計算はそもそも経験がないとその場で制限時間以内に解法を思いつくことが難しいものが多く存在しているため、事前の訓練が余りに大事だと言っても過言ではありません。

『合格る計算 数学Ⅰ・A・Ⅱ・B』(文英堂)

『合格る計算 数学Ⅲ』(文英堂)

※時間がない方は数学Ⅲだけでも構いません。

4.4 応用レベルの演習:数学的な思考力を鍛える
さて、ここまでで一通りの武器は揃いました。あとは問題演習を重ねて、その武器(解法)の使い方に慣れたり、問題ごとに瞬時に適切な解法を選択する頭の使い方を習得しましょう。この問題集に取り組みながら1問1問に熟考を重ねることが最終的な理解を深めますし、理解が深まるからこそ、問題に高速で対処することが可能になります。

『実戦 数学重要問題集 -数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B』(数研出版)

300問程度と絶妙に程よい量でありながら、どの分野も精選された良問を掲載しているしっかりした良書です。最低2周はして、1問1問すべての問題について、他人に解説できるくらいの理解度を目指しましょう。

4.5 過去問・模擬試験を用いた演習
もちろん頻出テーマ以外にもいろいろな単元から出題されていますので、遡れる限り過去問に取り組んでおきましょう。解く際には以下の手順に則ってみてください:

制限時間70分で一通り解きます。時間の使い方も含めて実際の試験時間を味わいます。
一通り取り組んだら、答え合わせをする前に、問題を解きながらどういった点を疑問に感じたかを書き出してみましょう。次回以降気をつけなければいけないこと、直さなくてはいけないことが浮き彫りになってきます。
答え合わせをしたら、正答率を算出するとともに、間違った問題の解答をしっかり理解しましょう。
続いて、今度は合っていた問題について解答をチェックします。合ってたのだから確認しなくていいのでは?と思う方もいるかもしれません。私大医学部の入試における最大の強敵は時間です。もし正解していてもそれが非効率なやり方なのだとしたらそれは回り回って他の問題を解く時間を奪った原因となってしまいます。合っていた問題も「やり方まで効率的であったか」という観点に立って、しっかり見直していきましょう。

また、大手予備校主催の記述型の模擬試験の問題も対策になります。1年間の受験勉強生活の中でそういった模試を受験するチャンスがあれば、ぜひ活用いただき、自分が受けた問題を自力で解けるようになるまでしっかり復習してみてください。

(参考)
獨協医科大学|医学部|受験生の皆さんへ|インターネット出願・募集要項|平成31(2019)年度 医学部センター利用・一般・栃木県地域枠入学試験要項