1. 英検準2級のライティング問題の特徴
2017年から英検準2級では、ライティングが出題されるようになりました。全体の問題構成は以下の通りです。
大問1 | 語句空所補充 | 20問 |
大問2 | 会話文問題 | 8問 |
大問3 | 語句整序問題 | 5問 |
大問4 | 長文の空所補充問題 | 5問 |
大問5 | 長文の内容一致問題 | 7問 |
大問1 | 語句空所補充 | 20問 |
大問2 | 会話文問題 | 5問 |
大問3 | 語句整序問題 | 5問 |
大問4 | 長文の空所補充問題 | 5問 |
大問5 | 長文の内容一致問題 | 7問 |
大問1 | 語句空所補充 | 20問 |
大問2 | 会話文問題 | 5問 |
大問3 | 長文の空所補充問題 | 5問 |
大問4 | 長文の内容一致問題 | 7問 |
大問5 | ライティング(英作文) | 1問 |
上の表を見てわかる通り、2017年にライティングが追加されたのと同時に、試験時間が10分間延長されました。ライティングに慣れていない人に配慮して延長されたのでしょう。
しかし、書き方さえマスターできれば、ライティングは短時間で仕上げることが可能です。その結果、他の問題を解く時間を増やすことができます。
2. エッセイの書き方について
ライティングの問題には、次のような注意点が書かれています。①自分の意見とその理由を2つ書く。②50~60語を目安に書く。③解答欄の枠外に書かれたものは採点されない。④解答が質問と合っていない場合、採点されないことがある。
では、実際にどのように書けば良いのでしょうか。50~60語と短いので段落を分けて書く必要はありません。ただし、序論→本論→結論の順に書くことを忘れないでください。順番にポイントを確認していきましょう。
1. 序論
まずは、自分の意見を書きます。I think ~. で構いません。I thinkの後ろには、質問に対する自分の意見を書きましょう。次に、I have two reasons.「2つ理由があります。」と書き、次に理由を述べることを明示しておきます。合わせて15語程度が目安です。
2. 本論
序論の次は、自分の意見に対する理由を書きましょう。First, ~.「まず第一に、~。」、Secondly, ~.「第二に、~。」と書くと、きれいにまとまり、読みやすい印象を与えられます。
理由が1文だけだと物足りなく見えるおそれがあります。できればそれぞれ2文にわたって書きたいところです。目安は、1つの理由につき20語程度、2つ合わせて40語程度になるでしょう。
3. 結論
本来は、序論と同じ内容を繰り返して、結論を書くのが普通です。しかし、上記の目安の語数を見てもわかる通り、結論を書く余裕が無いかもしれません。その場合は、書かなくても構いません。実際、英検の模範解答にも、結論は書かれていません。
逆に字数が足りない場合は、結論を書いて埋め合わせるのも一つの手です。その場合は、Therefore,「それゆえ、」と書き、序論で書いたI think ~.を繰り返せば問題ありません。ただし、一言一句同じ言葉を使うのではなく、言い換え表現を使った方が望ましいでしょう。
3. エッセイライティングの勉強方法について
実際、エッセイライティングは普段学校で習っていない人が多いかと思います。自分で勉強する場合、どのようにやれば良いのでしょうか。
まず、準2級の受験者によく見られる特徴として、文法的に正しい英文が書けていないことが挙げられます。言われれば分かっても、自分で書いてみると、つい3単現や時制のミスなどをしてしまうものです。
そこで、問題集や教科書に書かれている基本例文を暗記することをおすすめします。何となくではなく、しっかりとスペルまで書けるように何度も練習しましょう。これが、正しい英文を書けるようになるための第一歩となります。
試験本番でも、覚えた基本文の単語だけ入れ替えて解答を作ることができれば、減点される可能性が低くなります。
次に、意味が分かる単語だけでなく、実際に使える単語を増やしていきましょう。赤シートで日本語訳を覚えるだけではなく、日本語訳を見て英単語を書くことにも挑戦してください。スペリングミスを防ぐために、目で見るだけでなく、実際に手を動かして書きましょう。
最後に、言いたいことがあるのに、適切な英語表現が出てこない場合、どう対処すればいいのでしょうか。実際に書いてみるとよく直面する問題の一つです。
でも実は、かなりの上級者でも、直面しがちな悩みでもあります。準2級の受験者がこのような問題に直面するのは当然で、落ち込む必要はありません。
対処法として、自分が言いたいことと少し違ってもいいので、簡単な表現に言い換えることをおすすめします。大体同じ意味になれば構いません。
試験会場には和英辞典を持っていくわけにはいかないので、練習の時に辞書を使ったとしても、本番では使えません。(ただし、辞書を引くこと自体はとても良いことなので、練習の時に引くなという意味ではありません。)
大切なのは、日ごろの練習で、できるだけ簡単な表現に言い換えることを心がけることです。言い換えに慣れてくれば、ライティングだけでなくスピーキングでも、英語が出てこなくて焦ることがなくなるでしょう。
書き終えた後に、先生に見せてアドバイスをもらうというのも良いですね。先生であれば、あなたのレベルに合った、無理の無い適切な言い換え表現を教えてくれるはずです。
4. まとめ
準2級のライティングは50~60語なので、それほど多くの量を書かなければならないというわけではありません。しかし、エッセイ形式のライティングは、未経験の人には簡単ではありません。
それだけに、ライティングの型を覚えて基本の単語と文法をしっかりと押さえれば、意外とすぐに点数が伸びる分野でもあります。
また、ライティング対策は、2次試験のスピーキング対策にもなります。自分が思ったことを英語で書くことができれば、スピーキングもよりスムーズにできるようになります。迷ったら、まずは書くことに取り組んでみましょう。