フルカラー印刷のイラストを通じて、ネイティブ感覚を養う

『一億人の英文法』(東進ブックス)で有名な大西泰斗先生が、桐原書店より、総合英語の参考書をリリース! 当初は学校専売品として学校の先生が採択しなければ、生徒の皆さんが手に入れることができなかった代物でしたが、大型書店でも流通するようになり、誰でも購入することが可能になりました。

この『総合英語 FACTBOOK これからの英文法』はすべてのページがフルカラー印刷。大変読みやすくなっているので、学習効率が抜群です。また、他の総合英語参考書と比べて、行間も適度に空けられているので、1ページに情報が詰まりすぎていません。パッと見、いろいろな情報が入っていると非常に読みにくく、また、読む気も失ってしまうものですが、この”FACTBOOK”ではそういったことは起こりません。

さらに、この”FACTBOOK”に限らず、大西泰斗先生の本では、イラストが多用されているのが特徴。イラストを通じて、それぞれの文法表現や語彙について、ネイティブが持っている「感覚」を視覚的につかむことができます。本書にも、もちろんたくさんのイラストが描かれており、ネイティブ感覚を養うのにとても役立ちます。単語や文の「和訳」だけでは得られない、本質的な内容を掴むことができますよ。

暗記は不要!英語を「話す」ための英文法=これからの英文法

英語の外部民間試験が大学入試に導入されてから、「話す」ことの重要性が上がってきました。本書は全体的に、「読む」「聞く」「書く」だけでなく、「話す」ために必要な文法事項が、まるで著者の講義が聞こえてくるようなトーンで書かれているので、初学者にも取り組みやすいのが特徴です。

また、一般的な文法参考書は細かな規則や日本語の訳し方などが多く、読んでいても苦痛に感じる人が多いと思いますが、本書ではそうした暗記項目の列挙は極力省かれており、文法のルールが「なぜ」そうなっているのかについて、その理由が丁寧に説明されています。英文法を学習するのと同時にスピーキング力も伸ばすことができる、まさに一石二鳥の文法書と言えます。

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従来の学校文法を打ち破る特徴的な章立て

一般的な文法参考書で学習を進めた後に本書を手に取った方は、特徴的な本書の構成に戸惑ってしまうかもしれません。例えば、関係代名詞のwhatは通常の文法書では関係代名詞whoやwhichなどの後に登場することが多いと思いますが、本書では、関係詞の最後の部分にthat節やif / whether節とともにwh節の一つという位置づけで登場します。

また、普通の文法参考書とは異なり、英語学習で最も重要な内容である「語順ルール」と「基本文型」の2つは、各章で繰り返し登場します。常に「語順ルール」と「基本文型」と結びつけて考えることで、各章で学んだ知識が定着しやすく、加えて、各章で紹介される知識事項同士が結びつけられやすく、英語の実践力がアップしていきます。

このような従来の文法参考書と異なった配列になっている部分は、ネイティブの感覚を養うのに必要なものと考えて、まずはそのまま受け入れてみましょう。徐々に慣れてくれば、こちらの方がむしろ理にかなっていると感じてくると思います。

英文法の面白さが発見できる充実のコラム

各chapterには「みるみる英語が使えるようになるヒント」や「みるみる英語の理解が深まるヒント」といったコラムが書かれており、従来の文法書ではあまり見られなかった新たな視点で英文法を再確認することができます。例えば、thatという単語1つ取り上げても、以下のように様々な使い方があります。

(a) That he was nervous was clear to everyone. 【主語の節】
(b) I think that he is a fantastic player. 【レポート文】
(c) The car that I want to get is eco-friendly. 【関係代名詞】
(d) She got the news that she passed the test. 【名詞を修飾(同格)】
(e) She stayed at work late so that she could complete the report. 【目的】

(出典:『総合英語FACTBOOK これからの英文法』p. 392)

従来の文法書では、これらは別々の章で別のものとして扱われていたことが多いと思います。しかし、本書のコラムでは、一見異なるように見えるこれらのthatには共通点があると説明した上で、一緒にまとめられています。このような新たな視点を発見するうちに、気が付いたら英文法の奥深さや面白さの虜になっていることでしょう。

学習後は問題演習で実力をチェック!

各chapterの最後のページには文法問題が見開き2ページ掲載されています。学習した後で文法演習に取り組めば定着しているかどうかがすぐに分かります。「分かる」と「できる」は別なので、必ず問題演習に取り組みましょう。

問題形式は従来の文法問題集によくある4択の選択問題ではなく、空所に適語を書く形式の問題や並び替え問題、語群を適切な形に直して空所を埋める問題などとなっているので、「何となく分かった気がする」程度の状態では解くのが難しいでしょう。少し難しいと感じるかもしれませんが、確実にスピーキングやライティング力UPに直結します。